2012年3月7日水曜日

ブックガイド:「日本文化受容から見た東アジアの国々における社会生活の変化」




谷川健司・王向華・呉咏梅
『越境するポピュラーカルチャー―リコウランからタッキーまで』(青弓社、2009
(画像:青弓社ホームページより)

本書は、東アジアにおけるポピュラーカルチャーの越境に関する事例を挙げ、日本のポピュラーカルチャーの受容過程を解き明かすことを目的とした本である。
 初めに、編者の谷川によると、「本書で取り上げている7編の論文は、2007年と2008年に行われた2つのパネルとワークショップの共通した枠組みである“東アジア地域における日本の大衆文化の受容”というテーマのもとで、主に時間軸に着目して、歴史学的視点でポピュラーカルチャーの受容プロセスを解き明かし、現在の状況を理解しようとするものである。そのほとんどの論稿は日本で生まれたポピュラーカルチャーを『受容した側』に軸足を置いている」(p.10)とされる。
 本書では、それぞれ異なった背景を持つ著者達が、個人的な経験を参照しながら、国々における「越境するポピュラーカルチャー」を描いている。・・・ブックガイドの続きはこちら

範 楉煒(はん・じゃくい)
(関西学院大学大学院社会学研究科)