谷川健司・王向華・呉咏梅 編
『越境するポピュラーカルチャー―リコウランからタッキーまで』(青弓社、2009)
(画像:青弓社ホームページより)
本書は、東アジアにおけるポピュラーカルチャーの越境に関する事例を挙げ、日本のポピュラーカルチャーの受容過程を解き明かすことを目的とした本である。
初めに、編者の谷川によると、「本書で取り上げている7編の論文は、2007年と2008年に行われた2つのパネルとワークショップの共通した枠組みである“東アジア地域における日本の大衆文化の受容”というテーマのもとで、主に時間軸に着目して、歴史学的視点でポピュラーカルチャーの受容プロセスを解き明かし、現在の状況を理解しようとするものである。そのほとんどの論稿は日本で生まれたポピュラーカルチャーを『受容した側』に軸足を置いている」(p.10)とされる。
範 楉煒(はん・じゃくい)
(関西学院大学大学院社会学研究科)