2013年3月25日月曜日

報告:ポストGP共同研究班 研究合宿




報告:関西学院大学大学院社会学研究科 大学院ポストGP共同研究班 研究合宿
  


●日時: 2013316日(土)ひる ~ 317日(日)よる

●場所: 神戸セミナーハウス(兵庫)


2012年度の共同研究関連企画として、12日の日程でポスト大学院GP共同研究班の研究合宿がおこなわれた。社会学研究科は、大学院GPプログラム(2008年度~2010年度)の終了後も、大学院生・研究員の企画・運営によるみっつの共同研究班「エッジの社会学―ソーシャル・ワイズの探究」(代表:福田雄、稲津秀樹)、「メディア・文化のインターセクション」(代表:山森宙史、吹上裕樹)、「Fogbound Society」研究班(代表:尾添侑太)が、先端社会研究所の支援の下で、学内外から報告者・コメンテーターを迎えた公開研究会を開き、議論を重ねてきた。今回の「春合宿」は、それぞれの研究班のメンバーである大学院生・研究員の報告を中心とし、学外の若手研究者の方々にコメンテーターをお願いするかたちで構成した。

この合宿のねらいは、共同研究班メンバーである大学院生・研究員各自に、これまでの研究内容を草稿の段階で報告してもらい、この先の修士論文や投稿論文、ひいては博士論文に仕上げるまでの方向性とモチベーションを得てもらおうというものだった。各報告は、文献・文書資料の分析やフィールドワークを基にしたものをはじめ、計量分析や理論研究などさまざまである。事例研究の場合、それをどのような理論的な文脈に位置づけて論じるのか、かたや理論研究はどのような経験的事例や事象に照らしたときによりアクチュアルなものとなるかが考えどころである。また、査読中論文へのリライト・リプライの対応や、投稿論文を踏まえた上での博士論文構想も、特に後期課程の若手院生にとっては喫緊の悩みである。学外からお招きしたコメンテーターの方々には、こうした多岐にわたる悩みに関してのサポーティブなコメントを各報告についてしていただき、そのうえで、草稿をブラッシュアップするための全体的な議論が行われた。

こうして研究科外の大学院生・若手研究者と対面的な議論を「合宿」形式で集中的におこなうことは、大学院生の研究のモチベーションを刺激し、個人研究のみならず、共同研究全体の成果へと繋げる上でたいへん教育的効果の高いものだと思われる。実際に今回の報告内容をまとめなおし、ジャーナルに論文を(再)投稿する者もいる。そのほかの報告も、この先、修士論文や博士論文等としてまとめられる予定である。

文責:稲津秀樹
(関西学院大学 奨励研究員)


なお、研究合宿の詳細なプログラムは こちら を参照。


写真:報告中の様子